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2012年05月18日

熱中症予防と水分補給の方法

前々回の「熱中症について」、前回の「熱と水分補給」の続編です。

参考文献は NSCAジャーナル2012 vol19 #4 
「ジュニアおよび大学テニス選手のための暑熱と水分補給に関する考察」より

・熱中症のリスクを低減させるためには、体温と水分の管理が重要。
・適切な水分補給の習慣を確立させるためには選手自身が自分の必要とする水分量を確認して、
飲むタイミングと飲むものを決める必要がある。


(*必要な水分量の算出方法も一覧にありましたが、ここでは割愛します。)

練習前後の体重計測で、水分量がどれくらい失われたか、確認することもできます。


あ、練習後、「体重が減った~」なんて喜んでいる・・・方も多くいらっしゃると思いますが・・

単に、汗をかいて水分不足の状態なので、

きちんと運動後、運動中に補給してくださいね。

コップ一杯(約200㏄)飲めば、きちんと200g増えますから・・・(苦)。


また、尿の回数が夏場になると減る方も、多くいます。

おしっこの色も濃くなった・・・という場合も、体内の水分不足が疑われる要因です。



最後に、「何を飲むか」。

・「スポーツドリンクがよいか、水が良いか」という問題は複雑であり、何十年も議論されてきた。
(→確かに。これは永遠のテーマです・・・)

・スポーツドリンクのメリットは、塩分・糖質・水の3つの栄養素が含まれていること。またスポーツドリンクには味がついているため、プレー中の水分摂取量が増える可能性もある。

・要するに、いつ(プレースケジュールや現在の水分状態に応じて)、
何を(嗜好と熱痙攣の罹患率に応じて)、どれだけ(発汗率に応じて)飲むかを定めた、
個人の水分補給計画を作成することが重要。


・・・つまり、水分補給も、「飲みやすさ」「予防意識」「汗のかき方」は個別性がある、ということ。


続けて、こう書かれています。

・また、電解質、エネルギー、水分の補給を行うのに適したタイミングは、ほとんどの場合が試合間に行われる食事である。
・たとえば食事に塩分が多く含まれている場合は、塩化ナトリウムを補給するために、スポーツドリンクを摂取する必要がなくなる。
・ただし、3時間以上に及ぶ場合は、スポーツドリンクを摂取する必要があるだろう。

↑ここは重要で、見落とされがちな点だと思います。


・これらのことを考慮すると、複数の試合に出場し、休息時間が短く、まともな食事量を確保できない場合は、試合前・試合中・試合後に、スポーツドリンクを飲ませるべきである。



要するに・・・


夏場は、特に、熱中症予防のためにもきちんと「食事」を摂りましょう。
そして食事中に意識的に、水分を多くとる。
運動中・運動後にもこまめに水分補給をする。


これが一番の熱中症予防となる・・・ようです。


また、これから暑い季節がやってきます。

暑さに身体が慣れていないこの時期、熱中症が起こりやすいといわれています。


徐々に暑くなってくれればいいのですが、

急にドカンと湿気と熱気が襲ってくるので、こんな日は注意してくださいね。



できるだけ通気性のよいウエアを着ること。帽子を着用して頭部や頸部を保護することで、
体内の深部体温の上昇を軽減することができます。


今回は「テニス競技(屋外)」に焦点を置いた文献を参考としました。
屋内競技や、他競技ではまた工夫が必要な点もあるかもしれませんが、
ご了承ください。



コンディショニングとは「勝つための準備」です。

暑さの中でのプレーに対して、しかるべき”備え”を行うこと、環境を整えること、

これも大切なコンディショニングの一つです。


選手と指導者双方が、適切な情報と知識を持っておくことで、

熱中症は確実に「予防」ができます。



氾濫する情報に惑わされることなく、まず、チームの現状を知る。


そして、競技特性やチームに沿った形でのコンディショニング作りのために


必要な情報を活用し、実行する。




今回の情報も、何か現場において参考となれば、幸いです。













  


Posted by ここ at 10:16Comments(0)コンディショニング