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2013年09月24日

手術の前に・・・トレーニング!その2

「その1」の続きです。

それぞれ、お二方の膝のケガは違っても、なんらか負担をかけていることは確かなのですが、同じトレーニング動作一つとっても、「やり方」が変わります。


今回は2人のタイプが全く違ったので、1人は「筋力をつけること」を、1人は「関節の動きを大きくすること」を意識してもらうようにしました。


意識して改善してもらう筋群は、臀部(お尻)の筋肉です。お尻の筋肉にも役割は様々ですが、上半身と下半身の繋目ですから、「体幹」に含まれると考えています。

「筋力をつける」 ということは、安定性をもっと高めましょう、ということです。

「動きを大きくする」ということは、可動性をもっと引き出しましょう、ということです。


お尻の筋肉を使う、ということはどういうことなのか・・・たとえば相撲の ”股割り” なんかが一番わかり易いのですが、そういう事が簡単にできてれば、ケガなど起こらない。

つまり、こういう動きが「正しく出来ない」ところに問題が隠されているわけです。

正しく出来ない、ということは使うべき筋肉が使えていないという事です。

そこに答えがあります。「筋力が弱くて」出来ない、のか「筋肉や関節が硬くて」出来ないのか・・・それが二人の大きな違いでした。

ACL損傷の方へは・・・「安定性」を身に付けること。特に体幹(腹筋・背筋・お尻周りの筋群)の強化。
アイソメトリック(等尺性筋収縮)といって数秒間ジワーっと筋肉を使うような筋力トレーニングを。運動強度は回数を多くするのではなく、まず10秒間動きをキープする、そのセット数を増やすような感じで。

とにかく、カラダの中にしっかりとした ”軸” を作ること。難しくいうと求心性を高める。

もう一人の方は・・・筋力はあるので、その筋肉を沢山使いこなすために関節の動きを出すように。特に股関節の小さな筋群のような、カラダの深い部分にある小さな筋肉を意識して動かす。
通常のストレッチングでは、カラダの深い部分の筋まで届かず、表層の筋のストレッチで終わってしまうので、出来るだけダイナミックに、めいいっぱい持っている筋肉を使ってあげること。


見た目は地味なのですが、カラダの中を自分で使い始めると冷や汗が出ます(笑)

そこで、ふと疑問に思ったのでしょうね・・これはストレッチングなのか、トレーニングなのか?

指導中に受けた質問の中に・・・


「ストレッチするときには、10秒~20秒くらい伸ばしなさいって聞いたことがあるんですけど・・」という質問を受けました。

そうなんですよね、ストレッチにも ” 種類 ”がありまして・・・ストレッチの目的と種類によって、取り組み方が変わってきます。簡単に言うと、ウォームアップの時とクールダウンの時のストレッチでは目的が違う。

(ここをあまり、書きすぎると今度の講習会の内容と被るので 笑・・・主催者に怒られますのでこのへんで。。。詳しくは、講習会で体験しに来てくくださいね~)


私は、ストレッチングも、結局「自分で自分のカラダを、動作をコントロールする」という意味ではトレーニング(訓練)だと思っています。

日々の積み重ねと努力が必要です。


術後からでもすぐ取り組めるように、膝に負担がかからない形でのトレーニング姿勢が中心でした。本当は腹筋や背筋まで指導したかったのですが、初回にて時間足りず!1時間はあっという間でした・・・


「こんなに考えながらストレッチなんてしたことない・・」とつぶやかれてましたね(笑)。


でも、自分のカラダを意識して動かし、自分のカラダの変化が体験できると、楽しいんですよ。

「自分の力で何か変えることが出来る」というのは人間が達成感を感じることの一つだと思います。



一緒に、自分のカラダとココロに向き合ってみませんか?



  


Posted by ここ at 12:10Comments(0)トレーナーの仕事

2013年09月24日

手術の前に・・・トレーニング!その1

先週の土曜日、2人の女性のトレーニング指導の依頼をうけました。


2人とも、膝のケガを抱えてまして、1人の方はACL(前十字靭帯)損傷の為、後日手術による再建術が決まっています。もう1人の方も、内視鏡検査を控えてらっしゃるようです。

ACLとは下腿骨と大腿骨を繋げていて、膝の安定性を保持する靭帯です。

ケガが起こるのメカニズムとしては、スポーツ中に接触して損傷する「接触型」と接触のない状況で起こる「非接触型」が主にあります。

偶然にも、この方が受傷されたとき、その現場に立ち会っておりました・・・。バレーボールの練習ゲーム中の事です。反対コートで私は試合をしていたので、直接見ることは出来なかったのですが、スパイクの踏み切り?か着地時での受傷とのこと。
要するに「非接触型」です。

女性にはこのタイプが多いです。本当は、対戦する時から・・・プレー中に膝がグラグラしている感じが強くて、気になっていたのですが、残念な事になってしまい・・・。
たまたま、そこにいたので氷を膝周りに置き、装着されていた膝のサポーターでがつっとサポートする応急処置を行い、その後は病院へすぐ受診されたと聞いていました。


現在はサポーター固定で、痛みや可動域制限(関節の曲げ伸ばしに問題ない状態)もなく、後日行われる手術に備えて・・・「出来ることはないだろうか?」という事で尋ねてこられたようです。

痛みはないとは言えど、立位の姿勢や歩行時の 「膝の内側への入り方」 が・・・大問題!

聞けば、ACLの断裂は2度目・・・との事。つまりこの方 「再断裂」!
手術でつなげたとしても、根本の原因が解決しないことにはスポーツ復帰は怖いでしょうね・・・


もう1人の方も、これから検査ですがずっと膝の痛みを抱えてこられたことは知っていました。
パフォーマンスがとても高い方なので、痛みでプレーが制限されるのはもったいないなあ・・・と思っていましたが縁あってこうして時間を共有することができて、何かアドバイスできれば・・・という思いでした。


もう・・・ここまでで結構な文字数(笑)。


やばい、と思ってタイトル 「その1」にしちゃいました・・・


ケガはケガでも、選手それぞれのバックグラウンドが大きく関係します。

実際には指導しながら、クライアントさん自身が、自分のカラダに向き合っていく中での ”つぶやき” の中にケガの原因だったり、不安だったり、思いだったり・・・様々なヒントが隠れています。

私も人間ですから・・・そういう思いにぶつかっていくと、ココロが動かされます。でも、そこが一番、大切なんじゃないでしょうか・・・



トレーニング指導の内容は、「その2」に続きます(笑)。







  


Posted by ここ at 12:10Comments(0)トレーナーの仕事