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2015年10月23日

足の捻挫受傷後の経過例(重症度Ⅰ度)

足関節の捻挫をした選手の経過例を載せてみます。

ご参考までに。。

<背景>
競技・・・バレーボール(中学1年生・女子)
発生機転・・・ジャンプ着地時にネット越しにプレーヤーの足を踏み足首をひねる。
処置・・・痛みはあったが、自身で歩いて帰宅し、帰宅後にRICE処置を行った。
     夜間のため、整形外科の受診は見送る。

その他・・・
試験期間明け。角膜炎のため、視力矯正なしの状態で練習参加。
試合1週間前。
以上から、
ケガの原因は「コンディショニング(準備)不足」。
選手に自己管理能力があれば、未然に防ぐことができたと推測します。


<所見>
重症度・・・Ⅰ度
*Ⅰ度とは?・・腫れもなく、歩行が可能、2~3日安静後、1週間程度でスポーツ復帰可能
発生機転と、足関節の外側の痛みより、足関節内反捻挫(内返し)と推測。



<受傷2日目>
起床後の様子・・・腫れはなし。荷重で痛みあり。
その他・・・本人の希望で、練習(練習ゲーム)に参加したい、とのこと。
再発予防・・・テープ固定(キネシオ)と足関節のバンド固定。
        

トレーナー所見・・・動くことによって、腫れが出てくる事を予想して、キネシオテープで
            関節の固定を行った。テープ事前にRICE処置。
            本人がまき直しができるバンドでさらに固定した。


帰宅後の様子・・・「痛かった。昨日よりもズキズキする。」
           前日よりも若干の腫れと熱感。アイシングで処置。

通常の対応・・・「2~3日のアイシングと患部の安静」が適当です。
軽度の捻挫でも、”無理” をすると、腫れと痛み(炎症反応)が出てきます。
RICE処置で、寝る前までアイシング。


<受傷3日目>
起床後の様子・・・「夜中に急に足が熱くなって、とても痛かった。」「昨日の朝と変わらない痛み」
その他・・・本人の希望で、練習に参加したい、とのこと。
再発予防・・・テープ固定(前日よりも、もうすこししっかりと固定:スパイラルテープ・
キネシオテープ・フレックステープ)とバンド固定(前日と巻き方を変えてみる)。

トレーナー所見・・・痛みはあるが、腫れはほとんどなかったが、動くことでの腫れの出現を考慮して、
キネシオテープなどで関節の固定を図る。
*テープで圧迫しているため、練習途中のアイシングは冷たさが通らないだろう、と
患部の拳上を促した。

<受傷4日目>
起床後の様子・・・痛みあり。
再発予防・・・アイシングをして、学校生活での動作範囲を考慮してきっちりテーピング固定(ホワイトテープ)。
部活時には、テープ固定も緩みが出るため、必要に応じてバンド固定を促した。   

トレーナー所見・・・受傷4日目で、腫れも痛みもピークは越えたので学校生活では関節の安静を図った。
朝練習のランニングはやらずに、ストレッチングなどを別メニューで行うことを促す。

帰宅後の様子・・・いつもよりテープ固定がきっちりされたので、スポーツ動作に制限があったことを訴える。
痛みはほとんどなかった。

<受傷5日目>
起床後の様子・・・痛みなし。軽いテープ固定と、バンドの固定でいい、と本人の希望。
帰宅後の様子・・・「大丈夫だった」

<受傷6日目>
再発予防・・・バンド固定のみ


これが重症度Ⅰの、軽度の捻挫の今回の経過です。

ちなみに選手とは、うちの娘です。
娘には申し訳ないですが、完全に私の実験台です(笑)。

トレーナーと選手といえど、寝食をともにする機会はあまりないので
私の今までの「経験」と、「教科書」がどれくらいマッチするのか
非常にいい体験データとなりました。


セオリーは、「無理はしないほうがいい」です。
その方が、回復が速い。3日、練習を我慢して安静にしていれば

4日目にはなんでもないケガの程度だったと思います。


これが出来る(試せる)前提には
経験と知識と技術があるからに過ぎません。


きちんと受傷後のフォローが出来ない事がほとんどなので

・整形外科での受診、画像診断による医師の診断
・受傷3日間程度の患部の安静

やはり、このようにおススメするのが、現実的かな、と思います。


結果的に今回は、試合までに間に合う程度のケガでした。


私はケガを治すことはできませんが
何か、ご相談があれば、このような人間を、気軽にご活用ください。