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2012年01月30日

足関節捻挫

今日、体育館へいくと・・・

ちょうど2週間前に捻挫した子が、

練習をはずれてアイシング中。


あら、どうしたかしら・・・?


昨日の練習後から、腫れと痛みが出た、とのこと。

そうね・・・昨日、ゲームに出てたね。。。

きっと普段の練習に比べて、ゲームになると動きが不規則。

大丈夫かなあ~と気になってはいましたが。



通常でいけば、2週間での競技復帰はまだ早い段階でした。

しかも、彼女、受傷後1週間で練習していましたから・・・



ここらへんが、現場の「状況」とケガの「現状」、本人の「気持ち」の難しいところです。



ケガ自体は、重症なものではない、という判断で

私は、本人の「意思」を尊重しつつ、行動や動きは観察していました。

復帰まで出来ることや、ケガの原因などをあらかじめ伝えたうえで、

本人が悩んだり、考えたりして、日々送ってきたことでしょう。


もちろん本人の意思とはいえない部分も

競技スポーツでは、出てきます。


私も、昨日ゲームに出ていたことは目の前で見ていました。


もちろん、止めることもできたでしょう。


でも、普段の練習はできるのに、いきなりゲームに出ることを止められたら、



彼女は、どう思ったでしょうか?



繰り返しますが、

ケガ自体は、重症ではない、と判断していました。
サポーターで固定をしていたので、負担はかかっても、
再発することは滅多にない状況だと判断していました。


ただ、「痛みや腫れ」が出るかもしれない、ことは承知の上です。



一言、相談があれば、また状況は変わったかもしれません。

逆に、一言私も声をかければ、また状況も変わったかもしれません。



さすがに、今日は私が声をかけました。

話を聞きました。もう一度、原因と、またこういう状態を少しでも繰り返さないために

「何をすべきか」

指導しました。

ゲームに出るだけ動くには、サポーターだけでは固定が不十分なので、

テープで固定をしました。



その後、再び彼女は、自らコートに立っていました。

時々、指導したことも、コートサイドで試していました。


また、腫れることも、痛みが出ることもあるかもしれません。


でも、彼女なりに、今日から何か工夫してくれると信じます。


そうすれば、少なからず、いい方向へ変わってくれるはず・・・



本当に、難しいことですが、



これも仕事の一つです。  


Posted by ここ at 22:54Comments(0)トレーナーの仕事

2012年01月26日

「ケガ」の対応

今日は現場はお休みでした。


いつも持ち歩いているノート、
次女のピアノのレッスン中に久々に開いて、
メモを読んでいました。


「ケガ」について基本的なことのメモ。


アスレティックトレーナーの3つの大きな役割の一つに

「応急処置」

があります。

擦り傷・切り傷などの擦過傷から、
打撲、肉離れ、骨折、捻挫、脱臼などの挫傷。

心肺蘇生やADLなどの救命救急法もだし、
AT(アスレティックトレーナー)の大きな講義では
頚椎損傷などの選手に対する処置も学びます。

あくまで、救急隊や医師に渡すまでの「応急処置」ですが、

普段よく使うのは、アイシングを含む「RICE処置」と呼ばれるものです。



RICE処置の最大の目的は、「炎症の軽減」です。

炎症とは、ケガした部分を触ると熱っぽかったり、

腫れてたり、痛みがあること。

炎症をほおっておくと、痛めた部分の周りの組織まで

やられてしまうので、回復が遅くなります。

R:Rest(安静)・I:Ice(冷却)・C:Compression(圧迫)・E:Elevation(拳上)

この4つが受傷早期に施行されることで、いち早く炎症をとどめることができます。




基本的には”医師の診断・指示に従って”が原則の上、

私たちは選手に対してフォローが出来ます。



現場で特に捻挫や打撲が多いでしょうか。。

突き指も、捻挫と同様の靭帯損傷ですので、

軽視されやすいですが、程度によっては脱臼等もよくみかけます。




捻挫は「固定」が回復促進の原則です。

不十分な固定下での早期のスポーツ復帰は、「不安定性」と「痛みの長期化」を招きます。

靭帯の軽度損傷でも、組織修復にはおおよそ2か月かかると書いてあります。



「2週間前に捻挫して、痛みがまだひかない」という声をよく聞きます。

きっと、初期対処と、固定が不十分だったのでしょう。

おおむね、整形外科での診断は、「2週間、安静に」といわれるようです。

医師の指示通り、2週間は”患部の安静”として「固定」をきちんとしておくのが妥当でしょう。

確実な固定がされていれば、少々動いても、損傷した靭帯が再度

引き伸ばされることは滅多にありません。




よく取り違えるのは、

「患部以外は、安静にしなくてもいい」のです。




ここで「競技復帰までのリハビリテーション」というATのもう一つの大きな役割があります。


患部を固定した状態で、

足の指を動かしたり、患部以外のトレーニングの実施を促したり、
炎症後、然るべき期間を経たうえで復帰へむけてリハビリテーションメニューの
提供をしていくことも

ATの役割です。



ただ・・・

こういった「理想」と選手の置かれた立場の「現実」に隔たりがあることも、

スポーツ選手の「ケガ」が悲しいところです。


「ケガ」をなるべくしない身体づくり、環境づくりが

一番の課題です。



長くなりましたが、何かそれぞれの現場の参考になればと思います。


  


Posted by ここ at 22:32Comments(0)トレーナーの仕事