2012年05月14日
熱と水分補給
前回の「熱中症について」の続編です。
参考文献は NSCAジャーナル2012 vol19 #4
「ジュニアおよび大学テニス選手のための暑熱と水分補給に関する考察」より
<健康の観点から>
・暑熱環境はパフォーマンスの低下だけでなく、
運動関連の筋痙攣、すなわち労作性熱痙攣とも関係があります。
・熱痙攣の病因は以下の3つの要因
「運動誘発性の筋疲労」「体内水分の損失」「発汗によるナトリウムの多大な損失」
その予防について・・・
・脱水症状や全身の塩分バランスの崩れを伴う熱中症(熱痙攣・熱疲労)を
予防するためには、
飲食物に塩をかけたり、加工食品を食べたりして、食事にナトリウムを追加すればよい。
・・・と書かれています。
結構汗かきな人は、結構な量の塩分が汗とともに失われるようです。
続けて、こう書かれてあります。
・競技会やトレーニングの少なくとも1時間前にスポーツドリンク(約1ℓ)とともに
小さじ半分(1g)の食卓塩を摂れば、水分・糖質・塩分を簡単に付加することができる。
・特に熱痙攣や脱水症状を起こしやすい選手には、水分補給計画の一環として
エクササイズ中にナトリウムを含む液体・・・
スポーツドリンク(約1ℓ)に塩小さじ1/4(0.5g)を加えるなど・・・を摂取させるとよい。
具体的な塩分と水分補給の方法の一つが挙げられています。
島では、やはり”暑い”だけに、水分や塩分補給について関心が高い、と感じます。
現場に常時おいてあるものランキング
「塩」 「梅干し」 「黒糖」
さらに、文献にこう書かれてあります。
「たっぷりの水とともに摂取すること。」
意外と、「塩なめておけば大丈夫」的な考えで・・・
水分が十分に摂れていないってことはありませんか?
確実な熱中症の予防は、「身体の中にこもった熱を冷ますこと」。
(これは、発熱時の水分補給でも、同様だと思います。)
続けて・・・
・大切なことは、塩分摂取増加のための方法は、競技会(試合)の前にすべて試して、
どの方法が選手にとって最も苦痛でないかを確かめること。
いくら正しい情報、良い方法でも、日ごろやっていないことを試合で取り入れることは
適切なコンディショニングとは言えません。
また、こんなことも書かれています。
・テニス選手の発汗率は0.5~2.6ℓ/H(1時間当たり0.5~2.6ℓ)。ところがテニス中に摂取される
水分量は1.0~1.6ℓ/H、と報告されている。この点を考慮すると、選手の発汗率が高い場合、
その選手が脱水状態に陥る理由は明白である。
・しかし、選手が最大限の努力をもって水分補給をしようとしても、足りない可能性がある。
なぜなら、胃の水分が吸収される速度は、最大約1.2ℓ/Hだからである。
よって、これを上回る割合で水分を摂取することは、胃に不快感をもたらしかねない。
がぶ飲みすると、お腹に溜る・・・のは納得ですね~。
要するに、「のどが渇いて、飲んでいる量」というのは、
実際には必要量に対して「足りていない」可能性も高いのです。
・たとえば、発汗率2.5ℓ/Hの選手が胃の不快感なしに、無理なく水分摂取を行うとすると、
約50%しか補給できない。つまり、試合中に最低80%の水分を補給するという目的は、
達成不可能と考えられる。
では、どうやってまかなうのか?という事になりますが・・・
・そこで、「試合前」 「試合中」 「試合間」 「試合後」に行われる水分補給を監視することが
重要になる。
実際、選手の発汗量を調べる方法は、
・尿の色
・練習前後の体重の計測
などがあります。
そこまで厳密に考えずとも、やはりこういう情報と知識を知っておくかどうかで、
熱中症の発生率を抑えることもできるのではないかと考えます。
長くなりますが、まだまだ続きがあります・・・
また次回UPします。
「選手に与える飲料」や「暑熱馴化」に関する情報です。
参考文献は NSCAジャーナル2012 vol19 #4
「ジュニアおよび大学テニス選手のための暑熱と水分補給に関する考察」より
<健康の観点から>
・暑熱環境はパフォーマンスの低下だけでなく、
運動関連の筋痙攣、すなわち労作性熱痙攣とも関係があります。
・熱痙攣の病因は以下の3つの要因
「運動誘発性の筋疲労」「体内水分の損失」「発汗によるナトリウムの多大な損失」
その予防について・・・
・脱水症状や全身の塩分バランスの崩れを伴う熱中症(熱痙攣・熱疲労)を
予防するためには、
飲食物に塩をかけたり、加工食品を食べたりして、食事にナトリウムを追加すればよい。
・・・と書かれています。
結構汗かきな人は、結構な量の塩分が汗とともに失われるようです。
続けて、こう書かれてあります。
・競技会やトレーニングの少なくとも1時間前にスポーツドリンク(約1ℓ)とともに
小さじ半分(1g)の食卓塩を摂れば、水分・糖質・塩分を簡単に付加することができる。
・特に熱痙攣や脱水症状を起こしやすい選手には、水分補給計画の一環として
エクササイズ中にナトリウムを含む液体・・・
スポーツドリンク(約1ℓ)に塩小さじ1/4(0.5g)を加えるなど・・・を摂取させるとよい。
具体的な塩分と水分補給の方法の一つが挙げられています。
島では、やはり”暑い”だけに、水分や塩分補給について関心が高い、と感じます。
現場に常時おいてあるものランキング
「塩」 「梅干し」 「黒糖」
さらに、文献にこう書かれてあります。
「たっぷりの水とともに摂取すること。」
意外と、「塩なめておけば大丈夫」的な考えで・・・
水分が十分に摂れていないってことはありませんか?
確実な熱中症の予防は、「身体の中にこもった熱を冷ますこと」。
(これは、発熱時の水分補給でも、同様だと思います。)
続けて・・・
・大切なことは、塩分摂取増加のための方法は、競技会(試合)の前にすべて試して、
どの方法が選手にとって最も苦痛でないかを確かめること。
いくら正しい情報、良い方法でも、日ごろやっていないことを試合で取り入れることは
適切なコンディショニングとは言えません。
また、こんなことも書かれています。
・テニス選手の発汗率は0.5~2.6ℓ/H(1時間当たり0.5~2.6ℓ)。ところがテニス中に摂取される
水分量は1.0~1.6ℓ/H、と報告されている。この点を考慮すると、選手の発汗率が高い場合、
その選手が脱水状態に陥る理由は明白である。
・しかし、選手が最大限の努力をもって水分補給をしようとしても、足りない可能性がある。
なぜなら、胃の水分が吸収される速度は、最大約1.2ℓ/Hだからである。
よって、これを上回る割合で水分を摂取することは、胃に不快感をもたらしかねない。
がぶ飲みすると、お腹に溜る・・・のは納得ですね~。
要するに、「のどが渇いて、飲んでいる量」というのは、
実際には必要量に対して「足りていない」可能性も高いのです。
・たとえば、発汗率2.5ℓ/Hの選手が胃の不快感なしに、無理なく水分摂取を行うとすると、
約50%しか補給できない。つまり、試合中に最低80%の水分を補給するという目的は、
達成不可能と考えられる。
では、どうやってまかなうのか?という事になりますが・・・
・そこで、「試合前」 「試合中」 「試合間」 「試合後」に行われる水分補給を監視することが
重要になる。
実際、選手の発汗量を調べる方法は、
・尿の色
・練習前後の体重の計測
などがあります。
そこまで厳密に考えずとも、やはりこういう情報と知識を知っておくかどうかで、
熱中症の発生率を抑えることもできるのではないかと考えます。
長くなりますが、まだまだ続きがあります・・・
また次回UPします。
「選手に与える飲料」や「暑熱馴化」に関する情報です。
「かんたんテーピング講習会」終わりました!
赤ちゃんの発達から学ぶ。「子供には体幹トレーニングは必要ない」という理由
「若いアスリートは、いろんなスポーツを経験すべき」という考え方
かんたんテーピング講習会
技術指導者のサポートとなるように・・・
ストレッチング 試した後の 心地よさ
赤ちゃんの発達から学ぶ。「子供には体幹トレーニングは必要ない」という理由
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Posted by ここ at 12:18│Comments(0)
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